斜面安定79

19/03/2020:土木技術者の扱う物の代表として”土”と”コンクリート”があります。どちらもとても重要なものですが、これらの性質はとても異なっていますし、似ているところもあるかもしれません。そのところで私が感じていることを少し書いていきたいと思います。コンクリートというと鉄のような金属に近い性質があると思う人は多いと思います。鉄はある程度の力を加えても折れたりしませんよね。力を抜くと元のように戻ります。そして、強いですよね。だから、身近ないろいろな物に使われています。車にもたくさん使われています。一方、コンクリートも固いですし、手で押しても変形しないです。いろいろな形になります。しかし、コンクリートは鉄と違って押しても引いても強い訳ではないのです。コンクリートは引っ張ると案外もろい性質を持っています。押すと強いのです。コンクリートの板(中に鉄筋がないとした時です。)を作ってそれを橋とした場合、すぐにポキっと折れてしまいます。だからといってコンクリートは弱いというわけではなく、ダムを見てください。高さが100mもあるコンクリートのダムはものすごい水圧をコンクリートだけで耐えています。コンクリートは強いのです。引っ張ると押すときと比べて弱い力でポキッと折れてしまうのです。鉄は引っ張っても押してもだいたい同じくらい強いです。鉄の方が材料としてはコンクリートより良いと感じるかもしれません。鉄の欠点は重いということと高価で加工が難しいということだからです。鉄を加工するには溶鉱炉で高温の中、溶かして整形する必要があります。金型に流し込まないといけません。コンクリートは、木の枠を作ってそれに流し込むと固まります。1月弱掛かりますが、固くなります。